松江市の東忌部(ひがしいんべ)町にある上水道用のダムです。松江市では山陰地方で初めての近代的上水道施設(きんだいてきすいどうしせつ⇒現在の水道と同じようなもの)が作られたのですが、このダムもその一部です。大正7年(1918年)3月に完成しました。コンクリートで作って表面に花崗岩(かこうがん)という石を切りそろえてはりつけています。この石は松江市の南側の山でたくさんとれます。
とても価値(かち)のあるダムで、平成15年(2003年)日本土木学会選奨土木遺産(にほんどぼくがっかいすいしょういさん)に指定され、平成20年(2008年)に登録有形文化財(とうろくゆうけいぶんかざい)になりました。近くには同時に作られた忌部浄水場(いんべじょうすいじょう)があります。
ダムの近くは公園になっています。春には桜(さくら)の花がきれいです。その中に水道水神社という小さな神社があります。いつ作られたか分かりませんが、松江の水道に関係がありそうです。
このダムがある忌部(いんべ)地区のほとんどが、ここより高くてダムの水が使えなかったそうです。でも、平成2年にもっと高い所にたくさんの水があることがわかり、平成9年から忌部(いんべ)でそれが使えるようになりました。